映画で学ぶ英会話

映画で学ぶ英会話.4

【映画タイトル】

エターナル サンシャイン (原題 Eternal Sunshine)

【あらすじ】

恋愛初期と安定期では、反応する脳の領域が全く違うそうです。初めは、感情と本能を司る大脳辺縁系が忙しく反応し、つきあいが長くなるに従って、上位の知的な領域に移っていきます。だから、少し落ち着いても最初の情熱が失せても愛が冷めたなどと嘆く必要はなく、理性的になり、長期の恋愛状態になったと考えるべきなのです。とはいうものの、恋愛初期の透明なときめきの瞬間は、はかないが故に、いつまでもその愛の記憶のなかで特別な地位を持つものですね。

映画“Eternal Sunshine”では、輝きを失ったかに見えた愛に疲れたクレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)が、専門の業者に頼んで恋人のジョエル(ジム・ キャリー)の記憶を消してしまいます。絶望したジョエルは、自分も彼女の記憶を消すことにするのです。

記憶を遡るとともに、記憶が消されてゆく。途中からジョエルは、クレメンタインが自分にとってかけがえのない相手であると同時に、自分に欠けていたものがなんだったかを理解し始めますが、記憶消去はもはや止まらない。彼は、その記憶の中で必死になって彼女の記憶を守ろうとするのですが、記憶消去の作業は完了してしまうのです。

【場 面】

Scene 1

ジョエルは、珍しく、仮病を使って仕事を休み衝動的に何となく海辺に出かけ、そこから同じ電車に乗った女性と会話するようになります。彼は、やや警戒しますが、駅から彼女を自分の車に乗せ家まで送ります。彼女が家に寄っていくように誘い、結局そこで酒を飲むことになるのです。

Clementine: Two Blue Ruins.

Joel:       Thank you.

Clementine: Drink up, young man. It’ll make the whole seduction part

less repugnant.  I’m just kidding!

クレメンタイン「ブルールイン二人分」

ジョエル   「ありがとう」

クレメンタイン「さあ、元気に飲み干してね。そうすれば、誘惑するのも簡単になるから。冗談よ」

Scene 2

記憶を消去するプロセスで初めてデートに誘う記憶に遡った時、ジョエルが実際の記憶とは違う、その時の気持ちをクレメンタインに告げる直前。クレメンタインが自分がどういった男を求めるかを語るシーン。

C: Too many guys think I’m a concept, or I complete them, or I’m gonna make them alive. But I’m just a fucked-up girl who’s looking for my own peace of mind.

Don’t assign me yours.

J: I remember that speech really well.

クレメンタイン「私のことを理想だとか、人生になくてはならないとか、生きる意味を与える女だとか思う男が多いけど、私は、ひたすら自分の心の平穏を求めている、疲れた女なのよ。ほかの男と同じようなのは勘弁してね」

ジョエル「君のその話、よく覚えてるよ」

【表現のポイント】

Point 1

クレメンタインの” It’ll make the whole seduction part less repugnant.” 「そうすれば、誘惑するのも簡単になるから」は、直後の”I’m just kidding” 「冗談よ」とセットフレイズにしておけば、積極的に好意を持っていることを示す表現になりそうです。 ここではitは、drink upすることを指し、less repugnant「それほど不快でない」 は、やや難易度の高い表現なので、”It will make the whole seduction part a lot easier.”としてもよいでしょう。

一般的に [動作を示す表現 A ] make O + C は、「AすればO=Cになる」を示すことができる。例えば、「我々がその問題を理解すれば、状況ははるかに容易になる」Our understanding of the problem will make the situation a lot easier.といったように。

Point 2

クレメンタインの” I’m just a fucked-up girl who’s looking for my own peace of mind.”は、口語表現ではよく使える表現の宝庫です。

fucked-upはちょっと公的な状況では使わないほうが無難ですが「混乱した、疲れ切った、問題のある、障害のある」といった意味です。look for….「~を探す、求める」

peace of mind「心の平和、心の平穏、安らぎ」など。例 「私、あなたといると安らぐの」I can have a peace of mind when I am with you.

【練習してみよう】

(1)日本文:「言いたいことを言ってちょうだい。そうすれば私たちの関係もずっとらくになるわ」

英文:Tell me what you want to say.  It will make our relationship a lot easier.

(2)日本文:「その問題について知らせておいてください。そうすればその解決もずっと容易になります」

英文:Keep us informed about the problem. It will make it a lot easier to solve it.

(3)日本文:私は、こんなに混乱した世界で真実を求める一個人に過ぎないんだ。」

英文:I am just an individual who are looking for the truth in this fucked-up world.

【応用してみよう】

日本文:[今日、ジムでお医者さんに会ったの。 この街に来たばかりで、新しい友達を探しているって話だったの。だから、私、お友達になってもいいし、街を案内してあげるって言ったわ。それで、彼は、ずっと私をデートに誘いやすくなったのよ。彼ってとってもカッコいいの。

英文:Today at my gym I met a doctor. He said he has just come to this town and is looking for a new friend. So I said I could be one and show him around this town. That made it a lot easier for him to ask me out. He is so cute.

【最後に】

最近の脳科学の発達は、恐ろしいほどで、この映画のように消したい記憶だけを消去することが実際に可能になってきているようです。記憶は単に収納されていたものを取り出し、またしまい込む過程というより、思い出した記憶はまた改めて記憶しなおすらしく、トラウマティックな記憶を引き出しておいて、記憶に必要なタンパク合成を阻害すると、その記憶はなくなることが検証され、医学的な治療行為に使われ始めているようです。が、記憶を消すことには予測できない影響があると同時に、記憶を消しても引き合う人間同士はまた引き合ってしまうというchemistryの問題もこの映画の示唆する面白い点です。脚本、キャストともによくできた映画でした。豪華な俳優陣が最も旬の時期に出演した映画ともいえそうです。

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